中途解約時の精算を試算
特定商取引法の対象になる脱毛契約は、理由がなくても中途解約でき、事業者が請求できる額には上限があります。上限の計算方法と、実際の精算で確認する点をまとめます。
公式・公的情報の確認日:2026年10月12日
事業者が請求できる額の上限
| 区分 | エステティック | 美容医療 |
|---|---|---|
| 役務提供開始前 | 2万円 | 2万円 |
| 役務提供開始後 | 提供済み役務の対価+「2万円」と「契約残額の10%」のいずれか低い額 | 提供済み役務の対価+「5万円」と「契約残額の20%」のいずれか低い額 |
契約残額は、契約の役務対価総額から提供済み役務の対価相当額を差し引いた額です(消費者庁 特定商取引法ガイド)。対象は期間1か月超・金額5万円超の契約で、美容医療は2017年12月1日以降の契約が対象です。中途解約に理由は必要ありません。
なお、歯並びの矯正はこの特定継続的役務の対象に挙げられていないため、途中でやめたときの扱いは医院の規定によります(マウスピース矯正の中途解約と返金規定)。
計算例(仮の数字)
エステ:12回240,000円(1回20,000円)を全額前払いし、4回受けた後に解約。提供済み80,000円、契約残額160,000円。残額の10%は16,000円で2万円より低いため、上限は80,000+16,000=96,000円。返金は240,000−96,000=144,000円以上になります。
美容医療:5回300,000円(1回60,000円)を全額前払いし、2回受けた後に解約。提供済み120,000円、契約残額180,000円。残額の20%は36,000円で5万円より低いため、上限は120,000+36,000=156,000円。返金は300,000−156,000=144,000円以上になります。
開始前の解約:エステ・美容医療とも上限は2万円です。
これは法律上の上限で、契約書の解約手数料がこれより低ければ契約書の額になります。「1回あたりの対価」をいくらで計算するかは契約書の記載によるため、割引の有無を含めて書面で確認します。
精算で食い違いやすい点
- 有償回数と無償回数:国民生活センターは、長期コースでは精算対象が有償部分に限られ、解約時に初めて有償回数の少なさに気づく相談を紹介しています。
- 関連商品:エステでは化粧品・石けん・浴用剤、下着類・美顔器・脱毛器などが関連商品として、クーリング・オフや中途解約の対象に含まれます。美容医療では化粧品や美容目的の医薬品・医薬部外品などが該当します。
- クレジット・ローン:分割払いの場合は、信販会社との契約の扱いも確認します(医療ローン・クレジット分割)。
Dioneは公式FAQで、解約は可能で返金も行っている(手数料あり)と説明しています。具体的な精算額は契約書面と店舗で確認してください。
相談先・申込先の選び方
解約を申し出るときは、日付と内容が残る方法で伝え、請求額の内訳(提供済み回数と単価、解約手数料)を書面でもらいます。上限を超える請求や返金の遅れがある場合は、消費者ホットライン「188」から消費生活センターに相談できます。
費用だけでなく、相談先と注意点も知りたいね。