前払いと閉店・倒産のリスク
長期間通うことを前提にまとまった金額を前払いすると、事業者が倒産したときに残りの施術を受けられないおそれがあります。契約前と、万一のときに確認することを整理します。
公式・公的情報の確認日:2026年10月12日
自治体が紹介している事例
札幌市の消費者被害の注意情報(2024年7月29日更新)は、長期間通うことを前提に最初にまとまったお金を支払ったが、会社が倒産して支払ったお金が無駄になった事例を紹介し、長期契約ではなく施術ごとに支払う方法も検討するよう呼びかけています。国民生活センター(2021年12月23日公表)も、長期の契約に不安がある場合は都度払いができるコースや店舗を選ぶのも一つの方法としています。
契約前に確認できること
- 前受金の保全措置:特定商取引法の対象となる契約では、契約書面に前受金の保全措置の有無とその内容が書かれます。
- 財務書類の閲覧:前払い方式で5万円を超える役務を提供する事業者は、業務と財産の状況を記載した書類(貸借対照表、損益計算書など)を備え置き、消費者の求めに応じて閲覧させる必要があります(消費者庁 特定商取引法ガイド)。
- 支払方法:一括前払い、分割払い、都度払いのどれが選べるか。
医療脱毛クリニックの破産の案内例
千葉市消費生活センターは、アリシアクリニック(旧「じぶんクリニック」含む)について、医療法人社団美実会及び一般社団法人八桜会が破産手続開始決定を受け、破産管財人が選任されたと案内しています(2025年11月25日更新)。利用者には破産管財人からの通知を確認すること、分割払い中や口座引落しが続いている場合は信販会社やクレジットカード会社に相談することを案内し、支払停止の抗弁についても説明しています。
倒産・閉店が起きたときの流れ
- 事業者・破産管財人からの通知や、自治体・消費生活センターの案内を確認する
- 分割払い中なら、信販会社に事情を説明して相談する(大阪府FAQでは支払停止の抗弁書の提出が一般的とされています)
- 契約書面、支払記録、施術を受けた回数の記録をそろえる
- 消費生活センターに相談する
クレジットの扱いは医療ローン・クレジット分割の注意点で詳しく扱っています。
相談先・申込先の選び方
前払いの金額が大きくなる場合は、前受金の保全措置の有無を契約書面で確認し、財務書類の閲覧にも応じてくれる申込先を選ぶと判断材料が増えます。都度払いや少ない回数のコースから始められるかも確認します。倒産・閉店の情報に接したら、消費者ホットライン「188」から消費生活センターに相談できます。
費用だけでなく、相談先と注意点も知りたいね。